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文/植木 務(上越市大島区田麦在住)

[2008年1月15日]

<伝統継承「鳥追い」行事>
 「ドンドン・・おららが〜とりぼいだ〜・・カチカチ」昔からの豊作祈願の伝統行事を引継ぐ小正月恒例の「鳥追い」は、今年の田麦も昨年に勝る盛況でした。参加者は、主役の「わかぶな子ども育成会」の幼児から中学生の子たちに大人を合わせ総勢30人ほど、それに遠来のカメラマンさんたち。新月を過ぎて5日、星空に鋭く尖る天の利鎌の冷気で、いてつく足元を気遣いながらすり足で歩く。スッテンコロリン、子達は怖さをのり越え転ぶことを楽しみにするはハツラツさ。名物リーダー(失礼、元村議さん)の音頭で一同が声を張り上げると窓を開けて手を振り声援を送る家々も多く励まされます。1時間ほどで集落を巡り、一しきり強くなった粉雪のなか始点終点の「庄屋の家」で振舞われたあったかな甘酒で、冷えた体も温もりました。

<田麦の「賽の神」>
 数日続きの雪降りの1月14日、作業開始に合わせた様に雪も止みました。例年のように各班に分れ、芯柱の木と竹と杉葉を広場に運び込み、全戸供出のワラの一部で三編みの飾縄を撚りました。40人ほどの協働作業で、朝8時半から2時間で見事に完成しました。夜6時半、竹林寺さんの読経に次ぎ年男年女が点火、暫くすると火勢は強まり各自持参の餅スルメを竹竿の先であぶります。小雪舞う寒気も気にせず炎とお神酒に赤らめた顔で会話が弾む。邪霊を追払う「賽の神」行事は、人々に新年の幸せ感をあたえてくれました。


完成 9m上越一の高さかナ?

オーイ左の竹を回せ!
簡単に回るかい!
梯子の上、気をつけろ!

 

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