[ニュースレターNo.23_INDEX]

珍客 コウミスズメ飛来


岩野道郎(談)



 2001年2月12日夕方、大平の女子高校生が、自宅の前で弱っている小鳥を発見。その後、夜7時半頃、私の元に運ばれてきました。
 その鳥は、体長15センチ、羽は黒、胸から腹にかけては白、足には水かきがありました。海鳥です。数年来、動植物の観察を続けている私ですが、こんな鳥を見たのは初めてです。図鑑で調べたところ、「コウミスズメ」と分かりました。
 腹の辺りは、重油らしいもので汚れており、かなり弱っていたのですが、イカの刺し身を5,6切れ、無理やり食べさせたところ、飲み込みました。が、翌朝6時半に息を引き取りました。
 群れからはぐれて飛んでいるうちに、落ちてしまったのではないかと思います。
 コウミスズメの長旅の軌跡は知る由もありませんが、保健所の許可をとり、はく製にして残しました。


 新潟日報から取材を受け、2月17日付け朝刊の上越版に記事が載りました。

 

コウミスズメ Aethia Pusilla
アリューシャン列島近辺から南下してくる保護鳥
日本に飛来するウミスズメの中では最も小さい種類
新潟県付近が飛来の南限

>>ウミスズメ類図鑑(日本ウミスズメ類研究会)のページへ


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