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文/植木 務(大島村田麦地区在住)

[2002年11月10日]

<初雪>
 11/4日の夕方から降り出した雪は、翌朝で25cm、午後3時で40cmになりました。今年の初雪は去年より20日以上早く、観測史上最も早いそうです。
 今夏は台風の発生も多く、地球規模での気象変動のハシリかも知れません。

<初雪寸景・1>
 出勤出来ませんでした。この雪では車が動けません。
通常冬季は部落はずれの我家の前でも朝6時には村の除雪車が来ます。
この日、除雪車が来たのは夕方近くでした。
 前日のTVは、山間部で5-10cmの降雪予報でした。「大した事なし」が大方の感じだったと思います。県や村も除雪車手配にテンヤワンヤした事でしょう。
こういう事は、「仕方が無い」という、日本の情緒的表現が適切なのでしょう。

<初雪寸景・2>
 裏山のブナは今、紅葉途中。落葉も半分程でした。
そこに重い初雪。枝葉に積もったその重みに耐え切れず太い枝があちこちで折れました。バーン:鉄砲打ちか?春先にウサギを追う猟師の鉄砲によく似た音です。或いは花火か?実はブナや杉の太い枝が、幹から折れる音でした。

<初雪寸景・3>
 うちの裏庭にも、葉をつけた枝が、音:雪煙と共にバサッと折れてきました。
崖に凭れて池に逆さまに落ちてきました。ブナの太いのが2本です。
 次の休日、裏山に上がり、下に突き倒しました。下りてきて地面で引張っても動きません。ノコギリで数箇所を切り離し、何とか池から引き上げました。
 スケールで計ったら、長さ8m、折れ元周り50cmでした。

<初雪寸景・4> 
 道脇左の高い崖から右下に土砂と共に数本の木が滑り落ちるのが見えました。
急ブレーキセーフ。道幅一杯に行くてを塞ぎました。翌日の出勤途次の事です。
 下り坂でカーブも多く、路面はシャーベット。何時もよりスピードを落とし目に走ったのが幸いしました。でも早ければその瞬間を通り過ぎたかも知れません。
 僅か、「2秒程の時差」が、万一の惨事を回避させて呉れました。

 

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