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文/植木 務(大島村田麦地区在住)

[2001年8月12日]

<立秋>
 残暑お見舞い申し上げます。
8月7日は立秋でした。TVが云っていたので暦を見ると成程小さな字でそう書いてありました。「暑中見舞」メールを書かねば・・と思いつつ時を逸っしてしまいました。皆様、如何お過ごしでいらっしゃいますか。

 「気象情報」では「関西」の最高気温は35度以上が続いているのを見ています。相当以前に新幹線で東京を出て、新大阪に降りた途端の、むっとくる暑気に瞬時参いった事を想い出します。でも関西人はそれが日常で、私もその中で40数年間暮らしてきました。暑いことでしょう。

 こちらは、8/4の豪雨以来、北の冷たい気圧が張り出したそうで、夜明けの朝方は「寒い」のです。今からこんなに涼しい事はないと思っているのですが、でもそれ以来、盆近い今日まで、ずーと朝方は涼しいのです。

 日の出、日の入りの時刻もどんどん動いています。夏至に比べて昼の時間は30分は縮まっていましょう。故に地面の暖まり具合も随分減っている筈で、夜が涼しくなってきているのは理屈ですが、それにしてもチト早すぎるのかナという気が致します。朝の居間では24度前後のこの頃です。

<北海道・道央道東・旅行>
 ひと月まえ4日間ほど家内と共に行って来ました。千歳、十勝は雨がち、阿寒は曇り摩周湖は霧、知床岬も垂れ下がるような曇天霧、でもウトロからバスで昇った羅臼峠は雲の上で快晴。そこから「国後」の山頂が雲海の上に瞥見出来ました。日も替わり富良野、美瑛は幸いに好天。ヨーロッパ調の広くなだらかな、あの丘陵のパッチ模様の景観を満喫できました。

 気になるのは、梅雨が無いと聞いていた北海道ですが、何か梅雨的でした。ガイドさんの話では、ここ数年来、今まで要らなかったクーラーを設置するホテルが増えてきているそうです。あれもこれも温暖化の影響なのかな?と思わせられました。

<蝉寂し>
 「岩にしみ入る」ような、静けさと暑さとを何倍にも増幅して演出して呉れる「蝉の声」が、今年は寂しく私には聞こえるのです。

 ミンミン蝉の初聞きは、7/28。去年の日記を繰ってみましたが見あたりませ。一昨年はもっと早かったです。今年は鳴いても何か弱々しい気がします。数が少ないのでしょうか?

 セミは日本に26種程おり、種類によって、7−17年間幼虫として地中で、そして最後の短期間を地上で暮らすと云われています。
熊ゼミ、油ゼミ、ヒグラシ(カナカナ)、ニーニーゼミ、ツクツク法師(シーツクツク)などの名は聞きますが、私はそれらの「声」の聞き分け方をよく知りません。

 記憶では蝉は夜間も喧しく鳴いていた様に思うのですが、その時期はこれからでしたでしょうか。ひょっとして蝉は「晩夏」の季語なのではないでしょうか。
 今は秋の虫たちの音(ね)が昼でも賑やかになってきました。

<夏多彩>
 恒例の大島村の「夏祭り」は7/末の土日でした。プログラム満載の故か今夏は「御輿大会」がありませんでした。その為、田麦チームの7月恒例の毎夜の準備作業もありませんでした。正直「助かった」という心境です。

 雑草が茂る時期ですので、農道、村道、県道脇、ボランテア、自家等の草刈り作業が多い時期です。休日の多くはこれに当てられます。

 また当地では暑いこの時、慰労、隣組親睦、スタミナずけ、暑気払い等の趣旨で、バーベキュー会、飲み会などがよくあります。

 我が家でも、西庭をそれ専用にし、緑の下の小空間を息子達の帰省時や、時には我々だけの昼のアウトドアー食事、休日の朝の「新聞とコーヒ」などの場にしています。

<あっ、オオルリ>
 休日のけだるい昼下がり、双眼鏡をYシャツの首に掛け、檜の枝の杖を突き、ゴム長にタオルを被る平常スタイルで裏山を2時間程、独りゆっくり散策しました。

 薄日の曇天で眺望はもう一つ、小鳥も、ヒヨドリ、ウグイス、ホホジロ、ツバメ・・。大した事なしと帰りの道、藪から道路へ出る直前、「あっ、オオルリ!」。

 綺麗な「ブルー」が、さっと葉陰から葉陰へ。一瞬の事。静かに近ずいても、もうありません。あの色は、多分オオルリ!確かにオオルリ!

 帰ってハンドブックを見ると「ルリビタキ」もブルーなれどこれは冬鳥。
さすればあれは、多分、多分「オオルリ」。ああっ、あの色を見た!

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